米アリゾナ州で3月18日に米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズの自動運転車が公道での試験走行中に歩行者をはね、死亡させてしまいました。
これとは別に、電気自動車メーカーのテスラは3月30日、カリフォルニア州で3月に死亡事故を起こした同社の乗用車が、速度や車間距離を自動的に調整する運転支援機能「オートパイロット」を使用していたと発表しました。
自動運転関連の事故が続いています。自動車メーカーだけでなく、IT大手なども自動運転技術の研究開発を進めています。高速道路や試験コースなどでのデータは十分集まったので、今度は一般道、悪天候や夜間など自動運転の難易度が比較的高い環境下でのデータ取得→実用化を目指しています。
この事故だけでなく、テスラは、正念場とも呼ぶべき難しい時期を迎えています。
テスラが生産する「モデル3」の生産は計画通りには進んでいません。2017年10~12月期の「モデル3」の納車台数は1500台。月500台のペースでした。
ちなみに同社の生産目標は、2018年3月までに週2,500台ペース、6月までに週5,000台ペース。達成は難しそうな気がしますね。そのうち、3月までの生産目標がクリアできたかどうか、発表があると思われます。
加えて、格付会社のムーディーズが3月27日に、テスラの格付を引き下げました。格下げは、上に書いた死亡事故の影響もありますが、借入金の返済が迫っているため、再調達が急務であることが理由の一つでしょう。2018年11月に2億3000万ドル、2019年3月に9億2000慢ドルの債券の満期が来ます。
テスラのイーロン・マスクCEOは、宇宙開発企業スペースXのCEOでもあります。2月6日に宇宙船「ファルコンヘビー」、2月22日と3月30日にロケット「ファルコン9」の打ち上げにそれぞれ成功しています。「ファルコンヘビー」にはイーロン・マスクCEOが所有していたテスラ「ロードスター」が搭載されていました。ニュースでも大きく報道されたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
*画像はスペースXのサイトからお借りしました。
イーロン・マスクCEOは人類の夢の技術の実現に向けて、強力なリーダーシップを発揮してきました。いろいろ困難もあるでしょうが、がんばって乗り切ってほしいと願っています。